Pen  はてなたねブログ

代表が理科と共に生きてきたお話し。

身近な理科

小学生のころ、本で見た「シイタケの傘から胞子を落とし、紙にヒダの模様を写す実験」に心を奪われたのが最初の理科への興味だったと思います。
身近な食べ物から、目に見えない世界が立ち上がる。その不思議さが、理科の入り口でした。

もっとも、その実験はその時は再現できませんでした。
なぜできなかったのかを理解したのは、ずっと後のこと。理科は、そうやって“あとから腑に落ちる”学問でもあります。

中学に入り、最初の理科の授業で先生がこう聞いてきました。
「世の中で、不思議に思うことはありますか」
窓の外で風に揺れる木が目に入って出てきた質問が「どうして風は吹くんですか」。

その先生は、その問いをとても丁寧に、しかも日常と結びつけて説明してくれました。
そのとき強く感じたのが、「日常には理科があふれている」という感覚。
そこから更に理科が大好きになり、特に、教科名でいうと「生物」の分野に強く惹かれるようになっていきました。

高校では、1年生で「化学」を学ぶ事になりました。
正直なところ、化学式、化学結合、イオン……どうも眠くなってしまいました。
ところが、このとき学んだ化学も、この後にも大いに触れる事になり、やっぱり後になってから腑に落ちていくのですが。

2年生で理科は物理か生物の選択制。迷うことなく生物を選択しました。
「生物は暗記だけだろ」と言われることもありましたが、論理的に考えないと解けない問題も多いんですよ?
生物は、ちゃんと“考える学問”だと、この場を借りて訂正もしておきます。

大学進学でも、生物系の学部学科を選ぶことになります。
理学部か、農学部か。
最終的に進んだのは、東京農工大学 農学部 応用生物化学科でした。

4年生で配属された研究室では、コラーゲンに関する研究をする事になります。
卒業研究のテーマは、「コラーゲンを経口摂取した時の、肌や骨への影響」。
研究室の先生、野村先生はコラーゲン研究の第一人者であり、現在もお世話になっております。

ただ、大学生活の中で一つ気付いた事がありました。
自分は「一つのことを深く掘る研究者」よりも、
「広くいろいろなことを知る」ほうが向いている、と。
そう感じ、大学院には進まず社会へ出ました。

就職先は、工業用化学品を扱う専門商社。職種は営業です。
理系の大学を出て、結局営業職?
・・・いえ、これが意外にも、合っていました。

化粧品原料、工業用素材、天然皮革産業。
タンパク質、界面活性剤、油脂、色素、樹脂、セメント関連薬剤……
 幅広い分野に接して得られる知識
 業界が違っても、同じ原理を利用していると知った時の「腑に落ちる」感覚
 そして、取り扱い製品の性能を「伝える」事の工夫
 
自社取り扱い製品を紹介するために自分で小実験・試作を行いもしました。
本格的な研究開発には及ばなくても、「参考になった」と言ってもらえるのはうれしかったですし、
「考えるための材料」としては十分だったと思います。

専門家だけでなく、科学に詳しくない企画担当の方と話す機会も多かったのですが、
そんなときに役立ったのが、昔から大切にしている感覚。
===日常には理科があふれている===

「この性質は、たとえば日常のこんな現象と同じで、異業種ではこんな所で利用されています。」
そんな説明が、理解の助けになることを何度も実感しました。

こうして、理科とともに生きる仕事を、20年間以上続けてきました。

理科は特別な人のものではありません。
毎日の暮らしの中に生きています。
はてなたね で、子供たちに少しでも伝えていけたらいいと思っています。

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